Sweet? or Sour? Orenge juice II (ページ39)

今日:29 hit、昨日:273 hit、合計:231,028 hit

・ページ39

紫side

紫「じゃあ一口ちょうだい」

そう言えば、目をキラキラさせて
ええの？なんて何回も聞いてくる

紫「分け合うくらいならね」

橙「寒いんちゃう？お腹壊さん？」

紫「大丈夫だってわら」

橙「ほんなら、はい。あーんしたるわ！」

紫「それが一番したかったんだろ笑」

橙「ええから、あーん！」

そんな簡単に俺が康二の言うことを聞くと思う？

そんなことも露知らず期待の目を向けてくる
かわいい子には意地悪しちゃうよね

紫「やっぱやーめた」

橙「え…？」

紫「まじでアイス寒いからな」

あぁ、見えるはずのない仔犬の耳が
どんどん垂れ下がっていっちゃう

橙「ふっかさんのばかぁ…」

すぐ泣きそうになる顔、たまんない。

紫「嘘だって、ほら康二ちょうだい。」

一度断られたからか
おずおずとアイスを俺の口元に届けようとする

ﾁｭｯ

橙「へ？」

紫「甘っ。」

橙「…アイス食べてへん」

紫「食べてないね、でも甘くて美味しかったよ」

橙「……ちゅーした」

紫「ふはっ！かぁいな、ほんとに。」

アイスを食べようと見せかけて
スプーンの先にある康二の口に短いキスを落とせば
真っ赤に染まった康二の出来上がり

橙「ふっかさんはいつもずるいねん」

紫「いけずだしね」

橙「ほんまやで」

紫「アイス食べなくても満足した？」

橙「してやられた感じけど満足するしかないやん」

紫「でも満足するにはまだ早いんじゃない？」

橙「え？どういうっ、！ちょ、まって…… っん!!」

かわいいかわいい冬のアイス事情は
とりあえずこれでお終い

紫「俺が食べるの好きなのは
アイスよりもっと甘い、康二だからね？」

これから先のアイスよりも甘すぎるお話は
俺たち2人だけの秘密な事情

＂いただきます＂

_______

簡単な挨拶にはなりますが
明けましておめでとうございます！
今年もよろしくお願いしますm(_ _)m